ぎっくり腰・慢性腰痛に関してよくある質問

京都の宇治にある宇治小倉あゆむ整骨院

◆最終更新日: 2026年04月03日 20:09:02
厚生労働大臣免許:柔道整復師

【 このページの監修者 】

このページは、厚生労働大臣免許の柔道整復師の宇治小倉あゆむ整骨院院長が、解剖学、生理学、運動学、病理学概論、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、柔道整復理論などの知識を元に作成しています。

腰痛に関するよくある質問

腰痛がある時にやってはいけない運動はありますか?

やってはいけない運動は、腰痛の原因により異なります。腰部脊柱管狭窄症がある場合は、身体を反らせる運動をすると悪化しますし、椎間板ヘルニアがある場合は、前屈(身体を前へ倒す)すると痛みが酷くなる場合もあります。ここ最近ではyoutubeなどでみた運動をして、腰痛が悪化したというご相談も沢山うけますので、詳しくは専門家にご相談下さい。なお、腰痛診療ガイドライン2019では「慢性腰痛に対する運動療法は有用である」と強く推奨されていますが、急性腰痛や亜急性腰痛に対する運動療法の効果はまだ十分に証明されていません。急性期は無理な運動を避け、痛みの範囲内で日常動作を維持することを心がけてください。

ぎっくり腰の治療にはどれくらいの期間が必要ですか?

ぎっくり腰の状態にもよりますが、1週間~2週間あれば十分かと思います。多少の痛みが残っている場合でも、日常生活の中で動きながら治して頂くことが多いです。

ぎっくり腰にマッサージは効果がありますか?

ぎっくり腰になった直後に、炎症を起こしている筋肉をマッサージすると痛みがひどくなる可能性がありますので、ご注意下さい。急性期(発症直後)は炎症が強く、患部への強い刺激は悪化のリスクがあります。痛みが落ち着いてきた段階であれば、マッサージにより筋肉の緊張を和らげる短期的な効果が報告されていますが、長期的な有効性に関してはエビデンスが限定的です。マッサージのみで腰痛を完全に治すことは難しいため、運動療法や日常生活での活動性維持と併せて行うことが大切です。

ぎっくり腰になったら、まず何をしたらいいですか?

炎症がひどくてほとんど動けない状態であれば、まずは冷やしてください。冷やすことにより炎症と痛みを抑えることができます。そして少し動けるようになってきたらできる範囲で身体を動かして下さい。ぎっくり腰の場合は、あまり安静にしすぎないということが大切です。

2週間たっても腰の痛みが治らないことはありますか?

あります。ぎっくり腰の場合2週間以上痛みがあることは珍しいことではありません。が、大切なことは少しずつでも症状が良くなっていっていることが大切です。日を追うごとに痛みが酷くなってくる場合や、足に痺れや感覚異常などの症状が出てきた場合は、必ず医療機関を受診してください。

何か月も治らない腰痛はこのままずっと治らないですか?

そんなことはありません。3か月以上続く腰痛を「慢性腰痛」といいますが、慢性腰痛の原因がはっきり特定さえできれば、痛みがなくなるケースはたくさんあります。また、慢性腰痛には身体的な原因だけでなく、精神的なストレス・不安・恐怖心など心理社会的な要因が関わっていることも多いです。腰痛診療ガイドライン2019では、慢性腰痛に対して運動療法が強く推奨されており、2023年のWHOガイドラインでも、運動・患者教育・心理的アプローチ(認知行動療法など)を組み合わせた総合的なケアが推奨されています。慢性腰痛でお悩みの方は、諦めずに専門家にご相談ください。

ぎっくり腰なった後、かなり痛みはましになりましたが軽い痛みがずっと続いています。これはぎっくり腰が治っていないということですか?

ぎっくり腰は治ったはずなのに腰に痛みが残ったり、重だるい感じが取れないケースはたくさんあります。ぎっくり腰のひどい痛みが改善したあとはコルセットなどの使用は控えたり、再発を恐れて腰をかばったり安静にしたりせずに動きながら根治していくことが必要です。

腰痛の85%は原因不明と聞きましたが、本当ですか?

正確には、腰痛の約85%は画像検査や血液検査で痛みの原因を明確に特定できない「非特異的腰痛」に分類されます。これは原因が「わからない」というよりも、骨折や腫瘍・感染症などの明確な器質的疾患が見つからないという意味です。非特異的腰痛の多くは、筋肉・筋膜・椎間関節・椎間板・仙腸関節など複数の組織が関与していると考えられていますが、ひとつの原因を画像で特定することが難しい場合が多いのです。非特異的腰痛は予後良好で、多くの場合は適切な対応で改善していきます。

ぎっくり腰になったら安静にすべきですか?

腰痛診療ガイドライン2019では、「急性腰痛に対しては安静よりも痛みに応じた活動性の維持のほうが有効である」と推奨されています。動けないほどの強い痛みがある最初の1~2日間は無理をする必要はありませんが、少し動けるようになったら、可能な範囲で日常生活の動作を続けることが大切です。過度に安静にしすぎると、筋力低下や恐怖回避行動(痛みを恐れて動かなくなること)を引き起こし、かえって症状の長期化や慢性化につながることがわかっています。世界の腰痛ガイドラインでも「stay active(活動を続ける)」が共通した推奨事項となっています。

ぎっくり腰に冷湿布と温湿布、どちらがいいですか?

ぎっくり腰になった直後(急性期)は、患部に炎症が起きていることが多いため、アイシング(冷やすこと)が効果的です。氷嚢やアイスパックをタオルに包んで、15~20分程度冷やしてください。一方、痛みが落ち着いてきた段階(発症から数日後~)では、温めることで血流が改善し、筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。腰痛診療ガイドラインでも、急性腰痛に対して温罨法(温めること)には短期的な効果があるとされています。

腰痛にストレスが関係するというのは本当ですか?

本当です。近年の研究では、腰痛の発症や慢性化には心理社会的な要因が大きく関与していることが明らかになっています。腰痛診療ガイドライン2019でも、仕事への不満、精神的ストレス、不安や抑うつ、「痛みが治らないのではないか」という恐怖心(恐怖回避思考)、痛みに対する極端な悲観(破局的思考)などが、腰痛を慢性化させる危険因子として挙げられています。このため、現在の腰痛治療では身体面だけでなく、心理的・社会的な側面も含めた「生物・心理・社会モデル」に基づいたアプローチが世界的に重要視されています。

慢性腰痛に運動は効果がありますか?

効果があります。腰痛診療ガイドライン2019では「慢性腰痛に対する運動療法は有用である」として強く推奨されています(推奨度1、エビデンスの強さB)。2023年にWHO(世界保健機関)が発表した慢性腰痛の初のガイドラインでも、構造化された運動プログラム(ウォーキング、水泳、ストレッチ、体幹トレーニングなど)が推奨されています。ただし、どのような運動が適しているかは個人の状態により異なりますので、専門家と相談しながら、ご自身に合った運動を無理のない範囲で継続することが大切です。

腰痛があるときにコルセットは使ったほうがいいですか?

急性期のぎっくり腰で動くのが困難な場合には、一時的にコルセットを使用することで痛みが軽減し、活動性を維持しやすくなる場合があります。ただし、腰痛診療ガイドラインでは、コルセットの長期使用が腰痛の改善に明確な効果があるというエビデンスは限定的とされています。また、WHOの2023年ガイドラインでは、腰部ベルトやサポートの日常的な使用は推奨されていません。痛みが和らいできたら、コルセットに頼らず、徐々に自分の筋力で身体を支えられるようにしていくことが大切です。

腰痛があるとき、どのような寝方がいいですか?

腰への負担を軽減するためには、仰向けで膝の下にクッションや丸めたタオルを入れて膝を軽く曲げた状態にする方法や、横向きに寝て膝を軽く曲げ、膝の間にクッションを挟む方法がおすすめです。うつ伏せは腰の反りが強くなるため、腰痛がある時は避けたほうがよい場合が多いです。ただし、寝方だけで腰痛が完全に改善するわけではありませんので、日中の活動性の維持や適切な施術も合わせて行うことが大切です。

腰痛を繰り返さないためにはどうしたらいいですか?

腰痛診療ガイドライン2019では、「腰痛予防に運動療法は有用である」と強く推奨されています(推奨度1)。具体的には、ウォーキングや水泳などの有酸素運動、体幹の筋力トレーニング、ストレッチなどを日常的に継続することが効果的です。また、長時間の同じ姿勢を避けること、重いものを持ち上げる際は膝を曲げて身体に近づけてから持ち上げること、適正な体重を維持すること、そして精神的なストレスを溜め込まないことも、腰痛の再発予防に重要です。職場環境の改善(作業台の高さ調整や持ち上げ器具の使用など)も腰痛予防に有用とされています。

こんな腰痛は危険(Red Flags)と聞きますが、どういう意味ですか?

Red Flags(レッドフラッグス:危険信号)とは、腰痛の中でも骨折・悪性腫瘍・感染症・馬尾症候群など、重篤な疾患が隠れている可能性がある徴候のことです。腰痛診療ガイドライン2019では、「発症年齢が20歳未満か55歳以上」「安静にしていても痛い」「原因不明の体重減少」「発熱を伴う」「広範囲の神経症状(両足のしびれ、排尿排便障害など)」「悪性腫瘍の既往」などが挙げられています。これらに複数当てはまる場合は、筋骨格系の腰痛ではなく、他の重篤な疾患の可能性がありますので、必ず整形外科を受診してください。

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参考文献

このページのQ&A情報は、以下の論文・ガイドライン・研究に基づいています。

【①腰痛診療の基本指針・エビデンスの根拠】

※1 日本整形外科学会・日本腰痛学会 監修, 腰痛診療ガイドライン策定委員会 編.「腰痛診療ガイドライン2019 改訂第2版」 南江堂. 2019. ISBN: 978-4-524-22574-3.
日本の腰痛診療のプライマリケアに焦点を絞った公式ガイドライン。「急性腰痛に対して安静よりも活動性維持が有用」(推奨度1)、「慢性腰痛に対する運動療法は有用」(推奨度1、エビデンスB)、「腰痛予防に運動療法は有用」(推奨度1)、「薬物療法は有用」(推奨度1、エビデンスB)などの推奨を提示。急性腰痛に対するNSAIDsの推奨(推奨度1、エビデンスA)、コルセットの効果の限界についても記載。
Mindsでガイドライン概要を確認する →

【②WHOによる慢性腰痛管理の国際的推奨】

※2 World Health Organization. "WHO guideline for non-surgical management of chronic primary low back pain in adults in primary and community care settings." WHO. 2023. ISBN: 978-92-4-008178-9.
WHOが初めて発表した慢性原発性腰痛の非外科的管理に関するガイドライン。構造化された運動プログラム・患者教育・認知行動療法・徒手療法を推奨。腰部ベルト・サポート・牽引・オピオイド鎮痛薬など14の介入を「有害性が有益性を上回る可能性が高い」として日常的な使用を非推奨。生物・心理・社会モデルに基づく全人的ケアの重要性を強調。
WHOで原文を確認する →

【③腰痛の慢性化と心理社会的因子(Yellow Flags)の根拠】

※3 松平 浩ほか.「職場での腰痛には心理・社会的要因も関与している」 独立行政法人 労働者健康安全機構 労災疾病等13分野研究.
首都圏の多業種勤労者9,307名を対象としたJOB studyの報告。腰痛の発生・慢性化には職場のストレス・仕事への不満・恐怖回避思考などの心理社会的因子が重要であることを実証。「安静の強調は恐怖回避行動を助長し、かえって慢性化を招きうる」と指摘。非特異的腰痛に対しては「不安を与える説明は禁忌であり、自制内の活動維持を推奨すべき」と記載。
労働者健康安全機構で原文を確認する →

【④日本腰痛学会による臨床的推奨】

※4 日本腰痛学会.「外来診療のポイント」
腰痛診療ガイドライン2019に基づく外来診療の要点。「急性腰痛に対しては安静よりも活動性維持の方が有用」「腰痛予防に運動療法は有用」「職業性腰痛の予防には運動と職場環境の改善が有用」などの推奨を解説。Red Flagsによるトリアージの手順も記載。
日本腰痛学会で原文を確認する →

【⑤腰痛ガイドラインの国際比較】

※5 Shipton EA, et al. "Recent clinical practice guidelines for the management of low back pain: a global comparison." PubMed. 2024. PMID: 38693474.
2017年から2022年に発表された22件の腰痛診療ガイドラインを比較した系統的レビュー。急性腰痛ではNSAIDs・活動性維持・徒手療法、慢性腰痛では運動療法・NSAIDs・徒手療法・鍼治療が各国で共通して推奨されていることを報告。
PubMedで原文を確認する →

【⑥腰痛診療ガイドライン2019の解説論文】

※6 腰痛診療ガイドライン策定委員会.「腰痛診療ガイドライン2019の要旨と解説」 日本大学医学雑誌. 2020;81(3):123-.
各CQ(Clinical Question)に対する推奨度とエビデンスの強さの詳細を記載。急性腰痛に対する温罨法の短期効果、コルセットの効果の限界、慢性腰痛に対する運動療法の有用性などを解説。
J-STAGEで原文を確認する →

【⑦恐怖回避モデルと腰痛の慢性化メカニズム】

※7 非特異的腰痛症の診断・治療(恐怖-回避モデル). 医療法人メディカルフロンティア 東京脊椎クリニック. 梅林 猛 監修.
非特異的腰痛の恐怖-回避モデル(fear-avoidance model)を解説。痛みの経験に「もう治らない」等の過激な情報が加わることで破局的思考→恐怖回避行動→不活動→機能低下→さらなる疼痛という悪循環が生じるメカニズムを詳述。正しい情報提供が悪循環を断つ鍵であることを強調。
メディカルフロンティアで原文を確認する →

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