「ちょっとした動作で突然腰が動けなくなった」40代男性
「ちょっと屈んだ瞬間、腰にビリッと激痛が走って動けなくなった」 「ぎっくり腰になったけど、安静にするしかないの?」 「病院に行くべきか、整骨院に行くべきか分からない」 もし今そんな状況にある方は、この症例が参考になるかもしれません。
| お名前 | T・N様 |
|---|---|
| 年齢・性別 | 44歳・男性 |
| 職業・生活スタイル | 会社員(デスクワーク中心)。週末は家族と過ごすことが多く、自宅では子型犬(6kg)を飼われている。 |
| 症状の部位 | 腰の左側(左腰方形筋周辺) |
| 症状の経過 | 朝、いつものように自宅で愛犬を抱き上げようと前傾みになった瞬間、腰左側に鋭い痛みが走り、その場でしばらく動けなくなったとのことでした。痛みが強く、腰を伸ばすことも難しい状態で来院されました。 |
| 来院時の状態 | 前屈・後屈ともに強い痛みあり。腰を曲げた状態でゆっくり歩くのが精一杯。神経症状(足のしびれ・放散痛)はなし。 |
| 施術期間 | 1回(初回来院のみで卒業) |
来院前の状態
問診でうかがったところ、その朝はいつもと同じ始まりだったとのことでした。出勤前のひとときに、愛犬のトイプードルが足元に寄ってきて 「抱っこして」とせがんでくる。慣れた動作で前傾みになった、そのときのことです。腰の左側に「ビキッ」という鋭い感覚が走り、思わず声が出てその場にしゃがみ込んでしまったとのことでした。立ち上がろうとしても腰が伸びない。じっとしていても、左腰にズキンと脈打つような痛みがある。前にも後ろにも動けない状態が数分続いたとのことでした。なんとか体勢を整えて立ち上がれたものの、まっすぐ立つだけで腰の左側が痛み、腰を曲げた状態でしか歩けない状態だったとのことでした。「仕事どうしよう」「これは病院に行ったほうがいいのか」「安静にするしかないのか」という不安が次々と浮かんだとのことで、「このまま放置するのだけは不安」という気持ちから、ご家族にネットで調べていただき、当院にご連絡をいただきました。
来院前に試してみたこと・うまくいかなかったこと
とにかく動くと痛いため、ソファに横になって安静にしていたとのことでした。じっとしていれば多少楽にはなるものの、寝返りを打つたびに痛みが走り、「動かないほうがいいのか、動いたほうがいいのか何が正しいのか分からなかった」 とおっしゃっていました。
自宅にあった市販の消炎湿布を腰に貼ったとのことでした。ひんやりとした感覚で一時的な気持ちよさはあったものの、痛みそのものにはほとんど変化がなかったとのことでした。
「ぎっくり腰になったら安静にするしかない」という思い込みは、 非常によくみられます。 しかし、 ぎっくり腰の回復において「安静にしすぎること」は 必ずしも正解ではありません。 「なんとかしたくて来院した」というNさんのご判断は、 早期回復という意味でも、非常に良いタイミングでした。
来院のきっかけ・初回の印象
奥さまがスマートフォンで近隣の整骨院を調べ、「当日対応もしているみたい」という理由で 当院をご予約いただいたとのことでした。 「整骨院に行ったことがなかったので、何をされるのかよく分からなかった。ただ、このまま何もしないでいるのが一番怖かった」 そうです。
来院後、まず問診で「いつ」「どんな動作で」「どこに痛みが出たか」を確認しました。その後、各種の検査を実施しました。
・SLRテスト(直脚挙上テスト):陰性
・大腿神経伸張テスト:陰性
・神経症状(足のしびれ・放散痛):なし
・腰椎の動き:前屈・後屈ともに制限あり
・圧痛点:腰の左側、左腰方形筋に強い圧痛
これらの結果から、
「骨や神経の問題ではなく、筋肉(腰方形筋)の急性損傷によるぎっくり腰」
と判断しました。
「神経の検査もしてもらえるとは思っていなかった。
どこが問題かはっきり説明してもらえて少し安心できた」
とおっしゃっていました。
原因の説明
「ぎっくり腰(急性腰痛)」は、一つの病名ではなく、急激な腰の痛みを指す総称です。その原因は様々ですが、Nさんのケースでは、腰の深部に位置する「腰方形筋(ようほうけいきん)」という筋肉に 急性の損傷が生じていることが、触診と圧痛の確認から明らかでした。
腰方形筋は、骨盤(腸骨稜)と腰椎・肋骨をつなぐ筋肉で、体幹を横に傾けたり、腰を安定させたりする役割を担っています。この筋肉は日常的に使われているため疲労が蓄積しやすく、「前傾みになる」「物を持ち上げる」といった一見なんでもない動作でも、疲弊しているタイミングに負荷がかかることで急性の損傷(筋スパズム・微細断裂)を起こすことがあります。
「こんな軽い動作でなぜ?」と感じる方も多いですが、ぎっくり腰は「その動作が原因」ではなく、「その動作がトリガー(引き金)になっただけ」のケースがほとんどです。Nさんの場合、「デスクワークで長時間同じ姿勢を続けることが多い」「腰周囲の筋肉に慢性的な疲労が蓄積していた」「その状態で、普段より少し不自然な前傾みになった」この3つが重なったタイミングに、腰方形筋が限界を超えてしまったと考えられます。
今回、SLRテストや大腿神経伸張テストなどの整形外科テストはすべて陰性でした。足のしびれや放散痛もありませんでした。これは、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、神経が関わる病態ではないことを示しています。つまり、「筋肉の問題であり、適切なアプローチで十分に改善できる」 ということを意味しており、この見極めこそが施術の方針を決める上で最も重要な判断でした。
施術の方針
検査の結果から、Nさんへの施術は以下の方針で行いました。
(1)左腰方形筋の急性炎症と筋スパズムを、
ハイボルテージ治療(高圧電気刺激)で直接鎮静させる
(2)痛みが軽減した後、なるべく動くことを指導する。
(3)ぎっくり腰の正しい対処法(安静より活動)を説明し、
慢性化させないための知識をお持ち帰りいただく
◆左腰方形筋に対してハイボルテージ治療(高圧電気刺激療法)を実施
→ 患部に高電圧の電気刺激を与えることで、
急性の筋スパズム(筋肉のけいれん・硬直)を緩和。
炎症部位の鎮痛・血流改善を促します。
→ 通常の低周波治療と比べて深部への到達性が高く、
急性期の強い痛みに対して即効性があります。
◆施術後のNさんの状態:
施術中から腰の張りが徐々に緩んでいくのがわかったとのことでした。
終了後には来院時より腰が伸ばしやすくなっており、
歩いてみると来院時の前傾み姿勢が改善されているのが確認できました。
「1回でこんなに変わるとは思っていなかった」とおっしゃっていました。
施術後の説明と生活指導:Nさんには、施術後に以下のことをていねいにご説明しました。
(1)ハイボルテージで一時的に痛みは軽減しているが、組織の回復にはもう少し時間がかかること。
急に無理な動きはせず、腰に負担にならない範囲でなるべく体を動かすこと。
(2)ぎっくり腰は「受傷直後にじっと安静にしすぎるほど、慢性腰痛に移行しやすくなる」という研究知見があること。痛みのない範囲でゆっくり歩いたり、日常の軽い動作を続けることが早期回復につながること。
(3)痛みが急激に悪化したり、足のしびれ・力が入らないなどの
神経症状が出てきた場合は、すぐにご来院いただくこと。
「"安静にしなければいけない"と思っていたが、
動いたほうがいいと聞いて驚いた。でも理由を説明してもらって納得できた」
とおっしゃっていました。その後、痛みの悪化や神経症状も出ることなく、ご自身で回復を確認できたとのご連絡をいただき、初回1回の通院で卒業となりました。
患者様の声
卒業後にNさんからいただいたご連絡では、以下のようにお話しいただきました。朝に犬を抱こうとしただけで腰がダメになり、 しばらく仕事に行けないかもと青ざめたとのことでした。整骨院で最初に神経の検査をしてもらい、「骨や神経の問題じゃないので、ちゃんとアプローチできます」と言ってもらえたことが 最初の安心につながったとのことでした。ハイボルテージ治療は初めての体験だったそうですが、施術が終わったとき、来院時とは全然違う状態になっており、腰がしっかり伸びて歩けるようになっていたとのことでした。また、「ぎっくり腰は安静にしすぎると慢性腰痛になりやすい」という説明が 一番印象に残ったとおっしゃっていました。「動ける範囲で動くほうがいい」と教わり、恐る恐る動いてみたところ、翌日もきちんと回復していたとのことでした。 おかげで翌日から通常通り仕事に行けたとのことで、「また何かあったときは絶対にここに来ます」とのお言葉をいただきました。
施術を終えて
Nさんのケースで最初に確認したのは、「これはぎっくり腰(筋肉の問題)なのか、それとも椎間板ヘルニアや骨折など、別の原因が隠れていないか」 という見極めでした。一口に「ぎっくり腰」と言っても、その背景には様々な病態が含まれる可能性があります。痛みが強い急性期だからこそ、まず整形外科テストで神経症状・骨の問題を除外し、安全に施術を進められる状態かどうかを確認することが最優先です。今回は各テストが陰性で神経症状もなく、圧痛の部位・性状から左腰方形筋の急性損傷と判断しました。この場合、ハイボルテージ治療(高圧電気刺激療法)は非常に有効です。深部筋である腰方形筋まで電気刺激が届くことで、筋スパズムの鎮静と鎮痛を図ることができます。Nさんのケースでもご説明しましたが、ぎっくり腰において「過度な安静」は回復を遅らせる要因になります。世界保健機関(WHO)や多くの腰痛ガイドラインでも、急性腰痛における「積極的安静(痛みのない範囲での活動継続)」が推奨されています。受傷直後に動けない状態であっても、痛みが落ち着いてきたら、できる範囲で体を動かし続けることが、慢性腰痛への移行を防ぐために大切です。「1回で終わった」というと驚かれることもありますが、筋肉の急性損傷であれば、適切なアプローチで痛みが速やかに軽減し、その後の過ごし方についての正しい知識をお持ちいただければ、早期に日常生活に戻れるケースは多くあります。大切なのは「長く通う」ことではなく、「必要なことを、必要なタイミングに、正確に行う」ことです。「腰に激痛が走った」「ぎっくり腰かもしれない」という方、まずは状態を診せてください。神経の問題かどうかの確認も含め、あなたの腰に何が起きているかをわかりやすくご説明します。
よく頂く質問
ぎっくり腰になったら、安静にするのが一番ですか?
「完全な安静」は、現在の腰痛ガイドラインでは推奨されていません。受傷直後は確かに安静が必要ですが、痛みが落ち着いてきたら、腰に負担にならない範囲でなるべく体を動かし続けることが大切です。安静にしすぎると筋肉が硬直し、血流が低下し、回復が遅れるだけでなく、慢性腰痛に移行するリスクが高くなります。「動ける範囲で動く」ことが、早期回復の鍵です。どの程度動いてよいかは、状態を確認した上でご説明しています。
整形外科に行くべきか、整骨院に行くべきか分かりません。
足のしびれ・力の入りにくさなどの神経症状がある場合や、転倒・事故など強い外力によって痛めた場合は、まず整形外科でレントゲン・MRIによる画像診断をお勧めします。一方、「屈んだ瞬間・重いものを持った瞬間」などに腰に急に痛みが走ったケースでは、筋肉の問題であることが多く、当院のような整骨院での徒手療法・電気治療が有効なケースが多くあります。判断に迷ったときは、当院にご相談ください。問診と検査を行った上で、整形外科への受診が必要かどうかも含めてご案内します。
ハイボルテージ治療とはどんな施術ですか?
ハイボルテージ治療(高圧電気刺激療法)は、高電圧の電気を筋肉の深部まで届けることで、筋スパズム(筋肉のけいれん・硬直)の緩和と急性炎症の鎮痛を促す施術です。通常の低周波治療では届きにくい深部の筋肉にもアプローチできるため、ぎっくり腰のように深部の筋肉(腰方形筋など)に急性損傷がある場合に特に高い効果が期待できます。施術は横になった状態で行うため、強い痛みがある状態でも安心して受けていただけます。
1回で本当に治るのですか?
「1回で完全に治る」というよりも、「1回の施術で痛みが大幅に軽減し、日常生活に戻れる状態になる」ケースがある、という表現が正確です。ぎっくり腰の回復スピードは、症状の程度・受傷からの経過時間・生活環境によって個人差があります。1回で卒業できるケースもあれば、2〜3回かかる場合もあります。いずれにしても、早い段階で適切な施術を受け、正しい生活指導のもとで過ごすことが、最も回復を早める方法です。
また同じぎっくり腰を繰り返さないためにはどうすればいいですか?
ぎっくり腰を繰り返す方の多くに共通しているのは、腰周囲の筋肉(特に腰方形筋・多裂筋)の慢性的な疲労と、腹圧を高める体幹の使い方が身についていないことです。急性期が回復した後に、「腰に負担をかけにくい体の使い方・姿勢のクセの見直し」をご提案することができます。「またやるのが怖い」「もう繰り返したくない」という方も、ぜひご相談ください。
最後に
Nさんのように、「突然の激痛で動けなくなった」という状態でも、早めに適切な施術を受けることで、早期に日常生活に戻れる可能性があります。まず大切なのは、「骨や神経の問題ではないか」を正しく見極めること。当整骨院では、問診・整形外科テストを組み合わせて状態を確認した上で、その方に合った施術をご提案しています。「ぎっくり腰かどうかも分からない」という方も、まずは状態を診せてください。
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| 住所 | 〒611-0042京都府宇治市小倉町蓮池173-13 宇治小倉あゆむ整骨院 |
|---|---|
| 施術時間 | 平日:9:00~19:00 土・ 日:9:00~18:00(実費施術のみ) 休診日:火曜日、金曜日、祝日 |
| 駐車場 | 車・バイク・自転車 : 院前に駐輪スペース有 |
| 最寄駅 | 近鉄小倉駅:徒歩9分 |


