膝痛(半月板損傷?)体験談

みなさんに知っておいて欲しい豆知識

患者様に知っておいて欲しい知識
◆最終更新日: 2025年11月26日 16:28:54
厚生労働大臣免許:柔道整復師

【 このページの監修者 】

このページは京都府宇治市にある宇治小倉あゆむ整骨院院長(厚生労働大臣免許の柔道整復師)が、解剖学、生理学、運動学、病理学概論、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、柔道整復理論などの知識を元に作成しています。

1歩も歩けない程の膝痛を改善した方法。それは・・・

ある朝、いつものように起床し、出勤の支度をしようと一歩踏み出した瞬間です。 あまりの激痛に、私は膝から崩れ落ちてしまいました。 その日は痛みに耐えながらなんとか仕事をこなし、翌日、現状を把握するために整形外科を受診しました。 下された診断は「半月板損傷」。 医師からは「3ヶ月様子を見て、治らなかったら手術しましょう」と告げられました。 結論から言うと、幸いにも私の膝は回復し、手術はせずに済みました。 突然の膝の痛みから、どのようにして回復していったのか。 現在、膝の痛みで悩んでおられる方の参考になればと思い、この体験記を掲載ことにしました。

【重要】
下記で紹介している内容は、あくまで私個人の体験談となります。

突然訪れた膝の痛み

私の場合、なんの予兆もなく突然、その痛みはやってきました。 朝起きて第一歩目、右膝に雷が落ちたような激しい衝撃が走り、その場に倒れ込んでしまいました。何が起きたのかわからず、再度ゆっくり立ち上がろうとしたところ、やはり膝が激しく痛みます。 「とにかく仕事に行かないと……」 いつもは自転車通勤ですが、この日は電車で行こうと駅に向かいました。しかし、普段なら徒歩2〜3分の距離が、痛くてとても歩けません。歩くのを断念し、試しに自転車に乗ってみたところ、あれ?不思議なことに自転車を漕ぐときは痛みがありません。 そんなこんなで自転車で院に到着し、ゆっくりと自分の膝を診てみます。 目で確認してみましたが、赤く腫れているわけでも、熱を持っているわけでもありません。膝に水が溜まっている様子もない。 それなのに、体重をかけるだけで立っていられないほど痛い。 結局その日は、痛みを抱えながらガチガチにテーピングをして、なんとか診療を乗り切りました。
※これはあるあるですが、当院の患者様も歩くのは痛いけど、何故か自転車は大丈夫という方が多くいらっしゃいます。

整形外科を受診

翌日になっても「体重をかけられない」という症状が続いたため、念のためレントゲンを撮ってもらいに整形外科を受診しました。 診断は「半月板損傷」。 ヒアルロン酸の注射をしながら3ヶ月様子を見て、治らなければ手術しましょう、とのことでした。 「半月板……いつ痛めたんだろう」 思い当たる節がないまま、「とにかくこの3ヶ月で治ってくれればいいな」と祈るような気持ちでした。 それから定期的にヒアルロン酸注射を打つことになりました。 打ってみた感想は、直後はなんとなく良い感じがするけれど、時間が経てば戻ってしまう。「根本的には治っていない」という印象でした。 それでも、とにかく膝に良いと思われることはなんでも試してみようと決意しました。

治らない……歩けない日々

半月板損傷と診断されて以来、痛みに耐えながらなんとか仕事をこなしていました。 仕事柄、自分自身にもさまざまな施術を試みます。この頃行っていたことは主に3つです。
(1)マイクロ波(膝の内部から温め、組織の回復を促進する)
(2) テーピング(膝を保護・固定する)
(3)膝に負担をかけない(階段は座って降りるなど、とにかく膝に負荷をかけない)
これらを徹底しましたが、一方で意外と効果を感じられなかったものもあります。 それは「市販の膝サポーター」でした。 仕事柄、この機会にいろんなサポーターを試してみようと、安いものから高いものまで様々なタイプを使ってみましたが、なぜかどれもしっくりこず、かえって痛みが増したこともありました。 (※これはあくまでも私個人の感想です)
結局、私に一番効果があったのは、シンプルに膝を保護するためのテーピングでした。 朝起きたらまずテーピングを探し、靴下を履くより、歯を磨くより、何よりもテーピングを優先していました。それほどまでに、テーピングが私の生活を支えてくれていたのです。

膝が痛いのってこんなに辛いの?

私はこれまで、たくさんの膝痛に悩んでおられる方を診てきましたので、その辛さは十分理解しているつもりでした・・・しかし、実際の辛さは想像の何倍も大変でした。 まず、歩けない。 一番ひどいときは、自転車でコンビニまで行けたとしても、入り口からレジまで歩いていけない、という状態でした。 またある時は、膝の痛みに耐えてスーパーに行き、店内をノロノロと歩いていたところ、後ろから人に押されて転んでしまったこともありました。 毎晩寝る前は「明日になったら治っていないかな……」と期待して床に入ります。そして朝起きて、やはり膝に激痛が走り、落ち込む。その繰り返しです。 膝を痛めて1ヶ月。特に変化もなく、相変わらず痛いまま。 心のどこかで「やっぱり手術かな……」と、ある意味覚悟もしていました。

できることはなんでもやる

膝を痛めて1ヶ月、相変わらず
(1)マイクロ波
(2) テーピング
(3)膝に負担をかけない
この3本柱でなんとか仕事はこなせていましたが、「治りはしない」という状態が続いていました。 ここで、当院に来られた方は疑問に思うかもしれません。「なぜ、インソールを使わないの?」と。 実際、当院でインソールを作成し、膝の痛みが改善された患者様は多くいらっしゃいます。特に変形性膝関節症などには非常に有効です。 しかし、インソールは「歩き方を客観的に診て」作成する必要があります。「作る→歩く→微調整→歩く」の繰り返しで作製していくのです。 ここで問題がありました。自分自身の歩行を、客観的に診ることができないのです。 しかし背に腹は代えられません。「やっぱり最後はインソールしかない」と考え、自分の歩いている姿をスマホで動画撮影し、それを確認しながらインソールを調整するという作業を繰り返しました。 そうして自分専用のインソールを完成させたのです。 治療の柱に「(4)インソール」が加わり、四本柱になりました。 これでなんとか治ってほしいと、心から祈りました。

日々変化を感じる

インソールという新たな柱が加わり、少しずつ膝の痛みにも変化が現れてきました。 何より、歩けるようになったこと。 痛みはまだありますが、歩ける。これだけでも生活が一変しました。 インソールをつけていない家の中では相変わらず痛かったのですが、外出時はかなり楽に歩けるようになりました。 それまで日々の一歩一歩が膝に負担と痛みを与えていましたが、インソールによってその負担がなくなり、本当に日々少しずつ、膝の痛みが消えていきました。 現在は、膝の痛みを全く感じずに生活できています。 「インソールだけで劇的に治ったのか?」と言われると断言はできませんが、私にとってはかなり有効であったと確信しています。

いま現在、膝の痛みに悩んでおられる方へ

今現在、膝の痛みで日常生活が辛い方、手術を勧められて不安な日々を過ごしていらっしゃる方へ、お伝えしたいことがあります。 日々いろんな膝痛の方を診させていただく経験上、「治らなかったら手術しましょう」と言われても、3ヶ月程度で意外と良くなることが多いと感じています。 人間の体には、自分で治そうとする力(自然治癒力)が備わっています。その力は、決して侮れません。 意外となんとかなるものですよ! 膝が急に痛くなった方……良くなるまでのしばらくの間、なるべく膝に良いことをして、体が自分で治してくれるのに協力してあげましょう。 もちろん、無理は禁物です。痛みが強い場合や長引く場合は、必ず専門医にご相談ください。 現在膝の痛みで悩んでおられる方の痛みが、一日でも早く治りますよう、心から願っています。

よくある質問

また、今回のコラムをご覧頂きご来院頂いた患者様からよく頂く質問を下記に掲載させて頂きます。

インソールは100均のものでも大丈夫?

目的によって使い分けるのがおすすめです。 100均のインソールでも、クッション性が増して歩くのが楽になるようであれば、一定の効果はあると思います。 ただ、市販のインソールは主に「履き心地を良くすること(クッション性)」を目的に作られています。一方、当院で歩行を診て作製するインソールは「膝に負担がかからないよう歩行を矯正すること(治療)」を目的にしています。 「靴のサイズ調整や中敷き」としてなら100均でも十分ですが、「膝の痛みの改善」を目的とするならば、やはり効果の面で大きな違いがあります。

下記のような症状がある場合は、早急に医療機関にご相談下さい。
  • ・発熱・悪寒(特に38度以上の発熱)
  • ・局所の激しい熱感・発赤・腫脹(触ると明らかに熱い、赤く腫れている)
  • ・安静時痛(じっとしていてもズキズキ痛む)
  • ・夜間痛(痛くて眠れない、痛みで目が覚める)
  • ・原因不明の体重減少
  • ・がんの既往歴がある
  • ・急速に増大するしこり(腫瘤)がある
  • ・荷重困難(痛くなった直後に4歩以上歩けない)
  • ・55歳以上である
  • ・膝を90度まで曲げられない
  • ・「腓骨頭(膝の外側の下にある出っ張り)」に限局した圧痛がある
  • ・「膝蓋骨(膝のお皿)」に限局した圧痛がある
  • ・下腿(ふくらはぎ)の強い腫れと痛み

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